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インハウスに切り替えた途端に企業が失敗する6個のパターンとは

リスティング広告ガイド<上級編> Vol.4

特にさしたる悪要因がなければ、マージン手数料がかかる代理店にリスティング広告を依頼するより、インハウスでリスティング広告を運用した方がコスト面でも運用面でもアドバンテージが得られるのは自明の理です。しかし、実際には、リスティング広告の運用を専門とする代理店が数多く存在しています。この事実は、リスティング広告運用をインハウスで行うよりも、代理店に運用を依頼した方が効果的であるケースも多いということを如実に表しています。実際、リスティング広告運用をインハウスに切り替えした途端に売上に悪影響が出はじめ、インハウス化は失敗だったと判断せざるを得ないようなケースも散見されます。では、インハウス化を失敗させないためには、どのような点に注意をすればよいのでしょうか。
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「コア」か「ノンコア」かの判断ミス

失敗パターン1:リスティング広告運用が事業の「ノンコア」である場合

事業の営業活動において、その大部分をリスティング広告に依存しているようなビジネスモデルの場合、このリスティング広告の運用を代理店に丸投げしてしまうのはリスク以外の何ものでもありません。
こうした場合は、必然的にリスティング広告をインハウス化する必要があるのですが、逆にそうではない場合、インハウス化することでかえってデメリットが生じる場合も多々あります。

例えば、事業の営業活動のメインが、足で稼ぐタイプの営業だったり電話営業が中心だったりする場合で、その補助的位置づけとしてリスティング広告を導入したような場合。
こうした場合に、専任スタッフとしてリスティング広告専門のスタッフを雇用したとすると、その費用をメインでお金を稼いできてくれる営業活動に回すことができなくなり、売上に影響を及ぼしてしまいます。

もっと悪いケースで言うと、普段は足で稼ぐタイプの営業をしているスタッフにリスティング広告の運用を兼業で行ってもらう場合。
リスティング広告は専門的な知識と経験が必要な分野ですので、両方をうまくやろうとすればするほど、どちらも中途半端な状態となってしまうことでしょう。

失敗パターン2:リスティング広告の役割がはっきりしていない

リスティング広告の役割がはっきりしていない場合でも、代理店にまかせておけば、これまでの経験をもとに、うまく運用してくれる場合がほとんどです。

しかし、このままの状態でリスティング広告の運用をインハウス化してしまうと、リスティング広告に「あれもこれも」と求めすぎてしまい、結果何もうまくいかないというケースに陥りがちです。
リスティング広告をあなたの事業にとってなくてはならない「コア」とするのか補助的な「ノンコア」とするのか。代理店に依頼するにしろインハウスで運用するにしろ、最低限決めておきたい部分になります。

担当者によって知識や経験の差が出ることがある

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失敗パターン3:経験豊富なスタッフが辞めてしまった

リスティング広告をインハウス化することで、自社の事業をしっかりと理解したうえで運用にあたることができるため、代理店に依頼するよりも効果的なケースが多々あります。

しかし、注意しておかなくてはならないことは、リスティング広告運用をひとりのスタッフに依存していた場合、そのスタッフが退職や異動などでリスティング広告運用から外れてしまうと、引き継ぎが非常に難しいということです。
リスティング広告の運用においては、リスティング広告そのものに対する知識の豊富さはもちろんのこと、自社の事業の特性をいかにリスティング広告運用に反映するかといった観点で、その人しか把握していないナレッジというものが知らず知らずのうちに蓄積されていくものです。

そのような状態で、そのスタッフが抜けてしまったら、リスティング広告のパフォーマンスに悪影響が出るのは当然でしょう。

特にWeb業界は人材の流動性が激しい業界となります。
日ごろからこうしたナレッジを共有したり、リスティング広告の運用をチーム体制にしたりする工夫が必要となります。

失敗パターン4:情報取集をすべて自社でまかなおうとする

リスティング広告の運用はその手法においても、傾向においても、日々刻々と変化しています。
数年前のリスティング広告の常識が、今現在においては何の役にも立たなくなってしまうという状況は、よくある話です。

そのため、リスティング広告運用の現在に常についていくための情報収集を行う必要があるわけですが、この情報収集をすべて自社でまかなおうとすると、想像以上の負担がスタッフにかかります。

こうした負担を少しでも軽減するために、リスティング広告運用の代理店が行っているセミナーに定期的に参加したり、場合によっては運用自体は自社でやるにしても、コンサルティング契約を結ぶなどの検討が必要です。

上手く活用できていない重要なツール

失敗パターン5:自動運用ツールに頼り切ってしまう

リスティング広告運用において、その工数を大幅に削減してくれる自動運用ツールが存在しています。
こうしたツールは、リスティング広告の運用をしっかりとわかっていて自動運用ツールのロジックをある程度理解しているスタッフであれば使いこなせるのですが、そうでない場合はあまり良い結果とならない場合の方が多いのです。

刻一刻と変化するマーケットやビジネスの状況にしっかりと追随していける自動運用ツールはAIがいくら発展している昨今といえども開発することは難しいのが現状。

自動運用ツールは何の知識もメンテナンスもなしにリスティング広告の自動運用を代行してくれるという考えは捨て、リスティング広告運用を理解しているスタッフの負担軽減のためにあるツールであると捉えることが重要です。

入札調整のタイミング

失敗パターン6:入札価格の調整に神経質になり過ぎてしまう

入札価格の調整は、リスティング広告の効率を左右する重要な要素であることは事実です。
しかし、あまりにもこの入札価格の調整に躍起になってしまうと、「木を見て森を見ず」の状態になりやすいのも事実です。

特に、広告運用の開始当初は、各キーワードの競合の状況や、広告クリエイティブのスコアなどの見積もりがしにくいため、深く考えてもあまり意味のない検討となってしまいがちです。

最初はあまり神経質にならず、リスティング広告の運用がはじまってからも、クリック・インプレッションを多く集めているキーワードの入札単価を重点的に調整するなど、優先順位をつけて対応しましょう。

さて、ここまで、リスティング広告の運用をインハウスに切り替える場合に、失敗に終わってしまうパターンを6つ挙げさせていただきました。
自身のリスティング広告運用がこうしたパターンに当てはまってしまう懸念はないかを再確認いただき、そもそもインハウス化するのか、インハウス化するのであればどのような運用方針とするのかを検討する際の一助となれば幸いです。

ライタープロフィール

sumichel

スミ チェル《エリアシ副編集長》

前職の某通信系企業では主にBtoC向けのインターネット回線・ネットワーク・システム系業務を経験。
現在ではデジタル広告全般、BtoB企業を中心にデジタルマーケティング市場開拓・施策運用を担当。
高校時代から10年以上週1ペースでカラオケに通い続けおり、様々なオーディションにチャレンジしている。
体重が50キロ前後で周りからよく心配されており、肥える為に編集長と日々美食を求めている。

  • ※このコラムは執筆者の個人的見解であり、株式会社電通西日本の公式見解を示すものではありません。
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