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新たな層を開拓して売り上げ規模を拡大する! トライすべき「新規獲得コミュニケーション」

~デキるEC 担当者になるための次の一手~ Vol.7

効率性を重視したコミュニケーションの限界

WEB上で自社商品・サービスの販売や申し込みを獲得する場合、一般的に獲得効率がよいコミュニケーション施策は、リスティング広告の指名系キーワードやディスプレイ広告のリターゲティング配信となります。と言うのも、これらは自社商品・サービスのニーズが高まっている人に対してピンポイントにアプローチすることができるからです。
しかし、自社商品・サービスに対してニーズや関心が高まっている人の数は通常限られているため、これらの施策だけではより多くの件数や売り上げを獲得することはできません。そのため、獲得の効率性という観点とは別軸で、「準顕在層(商品・サービスのカテゴリーを意識している層)」「潜在層(商品・サービスのカテゴリーを意識していない層)」の取込みが必要になってくるのです。

今回は、これらの「準顕在層」「潜在層」といった新規層に対して、どのようにアプローチをしていけばよいかをご説明します。
Gray line chart and white large arrow.

準顕在層を獲得するためのアプローチ

準顕在層を獲得するには、自社商品・サービスに対するマインドシェアを高めることが必要です。需要期を中心に、マインドシェアを高めるようなコミュニケーションを実施していくことによって、刈り取りのコミュニケーションの効果も上がってくるでしょう。具体的には、下記のような施策が考えられます。

オンライン施策

インパクトがあり強い印象を残すことができるものとして、サイトのジャックやプレミアムな面に配信可能なバナー・動画広告等があります。また、リスティング広告の出稿では適切な一般キーワードを選定することで顕在ニーズ層にピンポイントでアプローチすることができますし、さまざまなターゲティング機能を活用したディスプレイ広告といった施策も効果的です。

オフライン施策

大量の世帯にリーチして印象を残すことができるテレビCMや、一日に大量リーチをすることができる新聞広告等があります。これらのマスメディアを活用した施策は、リーチ効率がよいという特徴があります。
これらのオンライン・オフライン施策をうまく組み合わせて実施することで、互いにリーチすることができない層を補完したり、複数メディアの接触による認知・ブランディング効果も見込めます。
まずは、このような準顕在層の攻略を意識したコミュニケーションを展開するべきですが、小さい市場で競合が多い場合は、マーケット内の競争が激化することが多く、そのようなレッドオーシャンな状況では広告の費用対効果が見合わないことがあります。とくにリスティング広告は、近年クリック単価が高騰傾向にあるため、採算が合わないキーワードが増えているという話をよく耳にします。今後もこの傾向は続くと思われるため、リスティング広告に依存している企業は大きな危機に直面していると言えるでしょう。

このような状況下では、もうひとつの「潜在層」の開拓を意識したコミュニケーションが有効です。
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潜在層を獲得するためのアプローチ

この層は、そもそも自社商品・サービスカテゴリーに対して興味を持っていないため、商品・サービス広告をたくさん掲載しても、「自分にとって関係のない情報」として無視されてしまいます。とくに、近年は情報大爆発と言われる時代で、日常的に接する情報量が格段に増えています。そのため、生活者は「自分ゴト化できる情報」にしか振り向いてくれません。潜在層を開拓するためには、関係のない情報としてバリアを張られないようにすることが重要です。

オンライン施策

広告的な情報発信ではなく、ユーザーにとって有益な情報を発信する「記事風コミュニケーション」と呼ばれる手法があります。具体的には、読み物コンテンツのランディングページ(LP)を作成し、記事と記事の間に掲載されるネイティブ広告という枠でコンテンツLPに誘引をすることで、告知~LP閲覧まで一貫して読み物を読んでいるような体験をユーザーに提供します。内容に対する信頼性を高めるために、自社制作でなく、メディアとのタイアップ記事広告として制作してもらうことも可能です。また、読み物コンテンツLPの読了後は、ディスプレイ広告のリマーケティング配信を行うことで、自社商品・サービスへのニーズが高まっている人を刈り取ることができます。

オフライン広告

オンライン施策でご紹介した手法と同様、広告的な訴求ではなく、番組・記事のような体裁で情報発信を行います。
具体的には、ペイドパブリシティと呼ばれる手法で、テレビ番組中のコンテンツとして情報発信をしたり、新聞・雑誌の記事のような体裁での広告掲載をする等です。

今回は、件数・売り上げの規模拡大に悩んでいる状況を打破し、さらに成長していくための新規獲得コミュニケーション施策をご紹介しました。
これらの最終目的は自社商品やサービスの売り上げ拡大ですが、現状ではニーズや関心が薄い層へ働きかけるものですので、すぐには結果に結びつかないケースがあります。そのため、コンバージョンといった指標だけでなく、クリックや閲覧、商品・サービスの指名検索数等、さまざまな指標を用いてそのコミュニケーションが有効か、徐々に効果が表れてきているかどうか、中長期的な視点での評価をしていくべきでしょう。
効率性の高い施策だけを実施していては、決まり切った顧客層にしかアプローチできず、売り上げを拡大させるにも限界がありますので、ご紹介した内容や手法を参考にして、「準顕在層」「潜在層」を意識した新規獲得コミュニケーションにぜひトライしてみてください。

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ライタープロフィール

エリアシ編集部

秋山 亮

電通西日本岡山支社。デジタル&ダイレクト推進部。オフライン・オンライン領域における、コミュニケーションプラン・効果検証に関する業務を担当し、現在では、デジタルダイレクト領域を中心とした業務を主に担当。岡山県出身。学生時代は、温泉部の主将を務める。

  • ※このコラムは執筆者の個人的見解であり、株式会社電通西日本の公式見解を示すものではありません。
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