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ダイレクトマーケティング、何から始めるの? 通販初心者が押さえるべきポイントはこれ!

通販・ダイレクトマーケティングの基礎講座 〈vol.3〉

新規獲得と同時に、「リピート施策」を構築すべし

通販事業を始めるにあたり、必要な項目は当然いくつもありますが、忘れてはならない重要な施策のひとつに、「リピート施策」があります。
前回まででご承知の通り、一般的に通販事業においては、アクイジション領域(新規顧客の獲得)で先行投資を必要とし、そこに要した投資をリテンション領域(既存顧客への販売)で回収したうえで利益を出す構造になります。つまり、事業を成功させ利益を生み出すためには、リテンション領域での成功が必須であり、顧客に継続して自社の商品・サービスを購入してもらい、確実で安定的な売り上げを上げ続けていくためのリピート施策が必要なのです。
初回購入者に対して、購入いただいた商品の配送時に同梱する定期購入促進パンフレットや、次回(2回目)購入時に利用可能な割引クーポン付きDM、承諾をいただいた方にお送りするメールマガジンや、コールセンターによる定期引き上げ等、さまざまな打ち手を活用し、獲得した顧客との長期的な関係を構築しマネジメントするCRM(Customer Relationship Management/顧客関係管理)施策を徹底することが、現在非常に重要になっているのです。

Customer Relationship Management - handwritten text in a notebook on a desk - 3d render illustration.

数字で見る、リピート施策の重要性

ここで、獲得効率の良し悪しに関して、具体的に数字で見てみましょう。
たとえば、新規顧客を獲得するのにCPC(Cost Per Click)100円でECサイトに集客を図り、そのうち2%の方が購入した場合、1件あたりの獲得金額は、@5,000円となります。
(※1件あたりの獲得金額=100円÷0.02=5,000円)
仮に、上記のコストをかけて販売した商品の価格が@3,000円だと、単純計算で割に合っていないのがすぐにお分かりいただけると思います。新たに通販事業を始めた方は、つい目先の売り上げ拡大のために新規顧客の獲得のみに力を注ぎがちですが、同時にリピート施策を行わなければなかなか投資金額の回収は厳しく、利益が確保できないため、結果として事業がうまく回らなくなってしまうのです。

必要なのは、顧客コンディションに合わせたアプローチ

では、できるだけリスクを減らし事業を成功させるために必要なこととは何でしょうか? それは、顧客のコンディションに合わせて、適切なタイミングに、適切な内容でアプローチを行うことです。
顧客のコンディションの分類については、デシル分析やRFM分析等、いくつかの手法を前回ご紹介しました。どの分類方法が望ましいかはそれぞれの企業により異なりますが、今回は分かりやすく、「①見込み客」「②単発購入者」「③定期購入者」「④離反・休眠顧客」と4つに分類して、それぞれに対するアプローチの違いをご説明します。

①見込み客へのアプローチ

無料サンプルや、お試しトライアルセットの申し込み等で見込み客となった顧客に対しては、単発購入・定期購入促進に向けての施策が必要になります。
購入に対する不安を払拭するために、「累計販売個数○○個」や「第3者からの評価」等のエビデンスでの信頼感の醸成や、「○○日間返金可能」等、購入した後で損をしないと思っていただくことも必要だと考えられます。
もちろん、まだ当該商品に対しての理解も乏しい状況なので、事実に基づく製品紹介も重要なアプローチとなりますが、このタイミングで欲張って当該商品以外の製品(クロスセル・アップセル)を案内してしまうと、せっかく近づいてくれたお客さまにネガティブな感情を与えることもあるので、情報の打ち出し方は検証が必要になります。

②初回単発購入者へのアプローチ

見込み客から本顧客への引き上げ等による初回単発購入顧客に対しては、定期購入促進に向けてのファン化施策が必要になります。当該商品の魅力だけでファン化させるのはハードルも高いので、それ以外に「企業のヒストリー」や「商品の開発秘話」、さらに、「そこで働くスタッフたちの人となり」等、企業の魅力を丁寧に伝えることも有効な手法となります。

③定期購入者へのアプローチ

めでたく定期購入者への引き上げが成功したリピート客に対しては、継続利用・離脱防止策が必要になります。いままさにご利用いただいているお客さまにとっては、商品が到着し利用を始めた段階から、美味しい・嬉しい・使ってよかった等、プラスの感情が発生するわけで、その感情がマイナス方向に行かないよう、コンディションの維持・上昇を図る必要があります。そのためには、「充実したサポート体制」や「ほかの利用者の成功体験」、さらに「さまざまな利用シーン」を提示することでも、利用者にとっては新たな発見が生まれ、継続利用につながることがあります。

④離反・休眠顧客へのアプローチ

一度は当該商品を購入いただいたにも関わらず、離れていった顧客には、何がしかのネガティブな要因があるはずです。
具体的には、「効果が期待値を下回った(コストパフォーマンスが合わない)」「容量が多すぎて余ってしまう」等の内的要因と、「類似商品で、もっとよいモノに出会った」「生活環境が変わった」等の外的要因が考えられます。
このうち、商品そのものに不満をお持ちの方には「改めて当該商品の優位性」を、価格・コストパフォーマンスに不満をお持ちの方には「割引クーポン等で価格優位性」を、他社商品に流れてしまったお客さまには、「充実したサポート体制」や「お客さまの希望するタイミングでお届け」等、お客さまに寄り添う姿勢をそれぞれ訴求することで復活につながることもあります。
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失敗しない、通販事業のために必要なこと

繰り返しになりますが、通販事業を失敗させないためには、「リピート施策」が重要な施策のひとつになります。
このとき、画一的なアプローチを図るのではなく、顧客情報を整理・分類し、それぞれのコンディションに合わせた適切なタイミングとコンディションで、丁寧にアプローチすることが重要になってきます。
もし、あなたが顧客情報を持っているのに活用しきれていないのであれば、それらを一度整理・分類したうえで、改めてカテゴリー別に顧客の動向を把握してみてください。そして、動き続ける顧客と向き合いながらPDCAをまわし、あなたの会社ならではの「最適なタイミング・内容」を見つける試みを図ってみることをおすすめします。

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プロフィール

togawa

戸川 孝一

電通西日本 広域営業推進室 デジタル&ダイレクト推進部所属。
入社以来十数年、フロントとして、営業職に従事。
現在は、内勤職として、主に通販企業様の支援業務や開拓業務に勤しむ。
就寝前のアルコールは我慢できても、目覚めの珈琲は欠かせない毎日。
兵庫県神戸市出身。

  • ※このコラムは執筆者の個人的見解であり、株式会社電通西日本の公式見解を示すものではありません。
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