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マーケティングオートメーションを使ったメールマーケティングは何がすごいのか?

~「新時代を生き抜くBtoBマーケティング入門」~VOL.5

インバウンドマーケティングの流れをつかむ ~Close編~【前編】

前回の記事で、Convert(リード化)について学びました。今回は3つめのステージ「Close(顧客化する)」についてです。前回までの記事と同じくインバウンドマーケティングメソドロジーの確認をしましょう。
5stage

※引用:Hub Spotウェブサイトより

「Attract」編では、対象商品サービスの決定後に、ペルソナ設計、バイヤージャーニー設計、キーワード設計、コンテンツ作成、タイトル作成という進め方の説明をしました。
「Covert」編では、ペルソナが自分のプロフィール情報を入力してでもダウンロードしたくなるオファー(プレミアムコンテンツ)制作のポイント、そして、オファーがダウンロードできるLP(ランディングページ)制作のポイント、そのLPページへ誘導させるためのCTA作成のポイントについてお話しました。ここまでの流れを一般的にリードジェネレーション(見込み客の獲得)といいます。
ここからいよいよ、獲得したリードを育成する作業に入ります。これをリードナーチャリング(見込み客の育成)といいます。

「クロージング」と聞いて何を想像する?

handshake

Closeというと営業用語での「クロージング=詰め寄る、追い込む、刈り取る」という印象が強いのでないでしょうか。しかし、インバウンドマーケティングにおけるClose(クロージング)は違います。これまでの記事を読んでくださっているなら、ピンと来ますよね? そう、インバウンドマーケティングはリードに対して決して「押し付けない」ことが大切。

そこで、このCloseというステージでは、有益なコンテンツをリードの都合の良いタイミングで提供しながら、リードとの関係性を良好にしていく(向上させていく)ということを行います。英語の「ナーチャリング」は育成するという意味ですが、インバウンドマーケティングにおけるリードナーチャリングは、一方的に「育成する」というよりも、関係性を深めるといったニュアンスが強いのです。

MAには驚くべきテクノロジーがある

pcmb
オファーをダウンロードしてもらったリードの情報は、即座に顧客データベースに蓄積されます。また、その瞬間にTwitterやLinkedin等のソーシャルメディアのアカウントと関連付けされるので、そのリードの投稿内容を分析すれば、どこの誰かということも特定することができます。さらに、企業IPアドレス情報も自動的に調べますので、企業情報まで把握することができます。また、コンテンツサイトに再来訪してもらった時やメールマガジンの開封率、メールコンテンツのクリック状況、閲覧コンテンツ、動画コンテンツの視聴時間など、様々な行動データがクッキーと呼ばれる仕組みによってわかります。

「スマートフォンからアクセスした場合はどうなるの?」と思うかもしれませんが、この場合はスマートフォンから取得されたメールアドレスや名前が、自動的にPCから取得した既存データと照合されます。つまり、異なるデバイスであっても何かのプロフィールデータで紐付けすれば同一人物として把握できるのです。

※但し、MAには様々な種類があり、上記はHub SpotというMAを使うことを前提としています。

効果的なタイミングで行われるメールマーケティング

E-Mail Marketing

さて、ここからはリードとの良好な関係を向上させる仕組みづくりについて。まずは「メールマーケティング」のお話です。MAのメール機能が便利なのは、リードの行動データに合わせて(=リードスコアリングして)、あらかじめ用意したテンプレートメールを自動的に配信(=オートメーションメール配信)できる点です。様々なアクションに点数付けをしておき、一定の点数に達したらトリガーが働き、メールを配信します。例えば、製品の説明動画を3回以上見てくれたリードには、さらに詳細なオファーダウンロードURL付きのメールを3日後に送る、といった具合です。また、コンテンツサイトの価格表のページに対して訪問回数が5回あれば、次回訪れた時には、他社との価格比較表のまとめ資料のオファーを訴求するCTAを表示するということもできます。リードの興味や関心の高さに応じて、「ここぞ!」という絶妙のタイミングで仕掛けられる。それが、MAの利点です。

ただし、リードスコアリングは的確に

こうしてリードと良好な関係を築きながら、顧客化まで成長させていくのですが、ここで注意しなければならないのが最初の準備、つまりペルソナ設計とバイヤージャーニー設計です。何を基準にこのリードがホットリストまで成長しているか?という定義を設定しておかなければ、どのタイミングで重要なリードリストと位置づけてアプローチしていくかが曖昧になってしまいます。この意味で、バイヤージャーニーは社内営業担当の主観だけで作成するのではなく、クライアントヒアリングや定量調査、グループインタビューの定性調査などに基づいて、できるだけ正確に作成して運用しましょう。その上で、実際に営業アプローチをしてみて購入意欲が低い(的外れな)場合は、原因を分析し、コンテンツの改善やリードスコアリング定義及びメール配信シナリオの見直しを行っていきましょう。

最後に
リードのライフサイクルステージを頭に入れておこう!

諸説ありますが、最も一般的な定義をご紹介します。
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①Strangers(未訪問者、接点がまだないユーザー)
⇒様々な情報探索段階にある状態です。この段階ではまだリードとは呼びません。

②Visitors(自社サイトへの訪問者)
⇒困っている課題の解決策を求めて特定の検索キーワードを指定してサイトへ訪れた状態にあるユーザーです。この段階でもまだリードとは呼びません。

③Leads
⇒課題解決の方向性がある程度定まってはいるものの、比較検討材料も含めてさらなる情報探索している状態です。ポイントとして、自分のプロフィール情報を提供してでも情報を入手したいという状況にあります。

④MQL(Marketing Qualified Lead)
⇒興味関心度合いが高まってきている状態。詳細な情報が欲しくなってきている段階。
※MQLの後に営業担当としてアプローチを行いたいと判断したリード、または、先方から訪問依頼があったリードという意味でSAL(Sales Accepted Lead)と定義することもあります。

⑤SQL(Sales Qualified Lead)
⇒マーケ担当からバトンタッチを受け、営業対象としてアプローチすることを決めたリード。またはリードから問い合わせがあり提案依頼を受けたリード。
※SQLの後に、具体的な提案や見積もり提出を行う販売機会の状態にあるリードという意味としてOPP(Opportunity)と定義する場合もあります。

⑥Customer
⇒初回取引が成立した状態にあるリード

⑦Promoter
⇒推奨者として知人に対して製品サービスの紹介をするまでに至ったロイヤリティ顧客の状態

以上がライフサイクルステージの7段階です。Stranger(非接触者である状態)から始まり上記①~⑤の段階を経て、初めてCustomer(顧客)となりますが、⑦Promoter(推奨者)となってもらい、口コミ等で同業者等へ案内してもらえるほどのの関係性(顧客満足)を築くことが理想です。

さて、close編の前編はここまです。ベースとなる考え方をしっかり理解できましたか?後編では、ここからさらに踏み込んだアプローチ方法をご紹介します。

インバウンドマーケティング導入ガイド入門編Vol.4

ライタープロフィール

エリアシ編集部

梅木 俊成 《エリアシ副編集長》

デジタルマーケティング担当。
Hub SpotやEloqua、Marketo等のMAを活用したBtoBマーケティング施策や通販向けダイレクトマーケティング、流通向けオムニチャネル戦略等の分野を担当。

大阪市インキュベーションアドバイザーとしてベンチャー企業の支援を行う(ほぼボランティア)。学生時代はスリムだったが、現在は体重0.1t。ライザップのCM出演オファー待ち。

  • ※このコラムは執筆者の個人的見解であり、株式会社電通西日本の公式見解を示すものではありません。
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インバウンドマーケティング 導入ガイド入門編vol.1

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